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江戸糸あやつり人形芝居 三島近代能楽集「邯鄲(かんたん)」「葵上(あおいのうえ)」2011年3月18日〜27日 アサヒ・アートスクエア

作品について

三島由紀夫について

1925年−1970年。東京生まれ。日本を代表する小説家、劇作家。東京大学法学部卒業後、大蔵省勤務。『仮面の告白』の出版(’49)を機に、執筆生活に専念。1970年11月25日『新潮』に連載していた『豊饒の海』第四巻『天人五衰』の最終原稿を編集部に届けた後、自衛隊市ヶ谷駐屯地にて自決。
主な著書に『潮騒』(’54)、『金閣寺』(’56)等。
主な戯曲に『鰯売恋曳網(いわしうりこいのひきあみ)』(’54)、『近代能楽集』(’56)、『サド侯爵夫人』(’65)、『わが友ヒットラー』(’68)、『椿説弓張月(ちんせつゆみはりづき)』(’69)等。
独特の文体、美学からファンが多い。また、作品の多くが海外に紹介され、高い評価を得る。文筆業のほか、映画出演や舞台出演も多数。
もっと知りたい方は、三島由紀夫唯一の文学館へどうぞ
「三島由紀夫文学館」

近代能楽集について

三島由紀夫を代表する戯曲。1956年に新潮社から刊行。
「邯鄲」(かんたん)、「綾の鼓」(あやのつづみ)、「卒塔婆小町」(そとばこまち)、「葵上」(あおいのうえ)、「班女」(はんじょ)、「道成寺」(どうじょうじ)、「熊野」(ゆや)、「弱法師」(よろぼし)、の8作品からなる。
能を現代劇に翻案した作品集であり、三島自身が「能楽の自由な空間と時間の処理や、露わな形而上学的主題などを、そのまま現代に生かすために、シティユエーションの方を現代化したのである」と説明している。

「邯鄲」

1950年10月「人間」に発表、1950年12月に初演。
中国の故事「邯鄲の枕(夢)」が元となっている作品。
人生に飽き飽きした青年・次郎が、不思議な枕で寝て異界へ入り込み、そこで栄旺栄華を極めるが…
短編ながら登場人物が多く、ドラマチックで動きに富んだ作風。今回ともに上演する「葵上」とは対照的。上演機会は、「葵上」や他作品に比べると少ない。
今回は、十二代目結城孫三郎たっての希望で「邯鄲」が選ばれた。
チラシやホームページに出てくる人形は、主人公の青年・次郎のセリフ「君ってほんとにきれいだ。でも皮をむけば、やっぱり骸骨なんだ。」に触発されて、人形美術の林静一氏がデザイン、作成された。

「葵上」

1954年1月「新潮」に発表、1955年6月に初演。
源氏物語の「葵」の巻が元となっている作品。
主人公の青年・若林光が、その妻・葵の病床を訪れると、光のかつての交際相手・六条康子が現れる。光に未練を残す康子は、その怨念で葵を苦しめ遂には…
登場人物が少なく、緊迫感と静謐をたたえた作風。今回ともに上演する「邯鄲」とは対照的。上演機会が非常に多いのも「邯鄲」とは対照的。
演出の松本修氏が、人形で上演するなら、かつ「邯鄲」と共に上演するなら、これを!と選んだ作品。