本文へジャンプ

2013年初春  結城座古典 宝船公演「芝浜の革財布」2013年1月25日〜29日

「芝浜の革財布」について

背景(成立)

幕末のころ三遊亭圓朝が、「酔払い」「芝浜(註1)」「財布」の「三題噺(さんだいばなし)(註2)」として即興で作られたのが原型と言われています。古典落語のなかでも人情噺の名作とされ、様々な噺家たちが挑み、名口演を残してきました。
魅力的な登場人物や背景は、芝居の世界でも好まれ、「芝浜の革財布」という題でお芝居化されています。

(註1) 芝浜…現在の港区田町駅近く。今ではすっかり面影がありませんが、当時は魚の卸売り市場であったそうです。
(註2) 三題噺…寄席でお客様から三つのお題を貰い、それらを絡めてその場で作る即興の落語のこと。

あらすじ

魚屋の政五郎は、腕は良いのだが酒に溺れ働かず呑んだくれて借金ばかり。
妻のおたつはそれを案じている。
暮れも押し迫ったある早朝、おたつにせかされ渋々仕事に出た政五郎は、芝浜で40両という大金の入った革財布を拾うが、果たして夢か現(うつつ)か…?
政五郎夫婦と長屋の面々が繰り広げる江戸情緒あふれるドタバタ・サクセス・コメディ。

様々な「芝浜」の世界

歌舞伎では、1903年に「芝浜の革財布」という題で初演されたのが始まりです。落語種の世話物としては、「人情噺文七元結」と肩を並べる人気があり、度々上演されています。
映画では、1910年代の白黒サイレント映画時代から、「芝浜の革財布」「芝浜皮財布」「夢の芝浜」などの題で、様々な監督、出演者により作られ上映されています。

そして、2013年1月結城座・江戸糸あやつり人形芝居版「芝浜の革財布」では…十代目結城孫三郎の時代から何度も上演企画が浮上しながらも、今回初めて挑みます。
結城座の人形芝居ならではの趣向を凝らし、初春バージョンの楽しく賑やかな「芝浜」の世界お届けいたします。乞うご期待!

落語と結城座

結城座は、明治時代に九代目結城孫三郎(1869年 - 1947年)が「改良歌舞伎仕立糸あやつり人形芝居(註1)」を興してから、従来の義太夫形式の演目(註2)だけでなく、様々な演目に挑戦するようになり、なかでも落語を元にした芝居は人気があります。

結城座−落語の組み合わせは100年近くの歴史があり、皆様に愛されてきました。
現在でも上演される落語原作の芝居をいくつかご紹介いたします。

(註1) 改良歌舞伎仕立糸あやつり人形芝居
人形遣いが台詞を言いながら人形を遣う。現在の人形劇では普通のことになってきていますが、古典の人形芝居の世界では画期的なことでした。
(註2) 傾城戀飛脚 新口村の段 梅川忠兵衛 など


文七元結

野ざらし

千人塚

人情噺 文七元結(にんじょうばなし ぶんしちもっとい)

「芝浜」の作者と言われている名落語家三遊亭圓朝の作で、 「芝浜」と同じく、長屋住まいの江戸庶民のサクセスストーリーです。
機会がありましたら、ぜひ「文七」もご覧下さい。 参考ページ

野ざらし

ある長屋住まいの独り身の男が、 隣人が美人(実は幽霊)と会っているのを目撃し、 あんな美人と会えるなら幽霊でも良い、と 川にしゃれこうべ(骸骨)を釣りに行きますが…
参考ページ

千人塚(証誠寺の狸ばやし)

落語ではありませんが、それと似た面白さを持つ 「江戸小噺(こばなし)」よりお芝居化したものです。
九代目により、明治に作られ、今でもお子さんからご年配の方まで大人気の演目です。
参考ページ

釜どろ

お釜「どろぼう」する間抜けな2人の泥棒のお話。
その昔、大盗賊「石川五ヱ門」は釜ゆでの極刑にされました。石川五ヱ門を親分と仰ぐ泥棒たちは、釜こそが親分の敵(かたき)と見て、大釜を見つけると持っていって壊してしまいます。それに困った豆腐屋の親父が一計を案じて…抱腹絶倒の落語噺を、九代目結城孫三郎が人形芝居に改訂しました。


ページの先頭へ